嚥下

【言語聴覚士が解説】口腔ケアの方法|誤嚥性肺炎予防のための毎日の口腔清掃

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誤嚥性肺炎の予防において、口の中を清潔に保つ「口腔ケア」は非常に重要な役割を果たします。この記事では、高齢者の方に向けた口腔ケアの基本と、気をつけたいポイントをご紹介します。

なぜ口腔ケアが誤嚥性肺炎の予防になるのか

鏡を見ながら丁寧に歯を磨く高齢者

誤嚥性肺炎は、唾液や食べ物に含まれる細菌が気管から肺に入り込むことで起こるとされています。口の中の細菌の量を減らしておくことで、誤嚥が起きた場合でも肺炎につながるリスクを減らすことができると考えられています。つまり、口腔ケアは「誤嚥そのものを防ぐ」だけでなく「誤嚥しても肺炎になりにくくする」という意味でも大切なのです。口の中の細菌は唾液1ミリリットルあたり約1億〜10億個にもなるといわれ、歯みがきを怠るとその数はさらに増えていきます(出典:日本大学歯学部 細菌学講座)。

基本的な口腔ケアの方法

介護職から口腔ケアの説明を受ける高齢者

歯がある方は、歯ブラシを使って歯と歯ぐきの境目を中心に丁寧に磨きます。義歯を使用している方は、義歯を外してブラシで洗浄し、口の中も別途清掃しましょう。舌の表面に付着する舌苔(ぜったい)も、専用のブラシややわらかいガーゼで優しく取り除くと効果的です。

自分で行うのが難しい場合の介助方法

本人が自分でケアすることが難しい場合は、家族や介護者が介助を行います。誤嚥を防ぐため、顔を横に向けた姿勢で行い、使用する水分は少量にとどめましょう。歯ぐきや粘膜を傷つけないよう、やわらかいブラシやスポンジブラシを使うことも効果的です。

口腔ケアを行うタイミング

毎食後に行うことが基本ですが、難しい場合は1日1回、就寝前だけでも丁寧に行うことで効果が期待できます。就寝中は唾液の分泌が減り、細菌が増えやすくなるため、就寝前のケアは特に重要です。

口腔ケアを続けるための工夫

本人が嫌がる場合は、無理に行わず、声をかけながら短時間から始めるなど、本人のペースに合わせることが大切です。毎日同じ時間に行うことで、習慣として定着しやすくなります。認知症のある方の場合、歯ブラシを見せてから始める、好きな曲を流しながら行うなど、習慣化していた頃の記憶を手がかりにする方法があります。そうすることで、スムーズに受け入れてもらえることがあります。

まとめ

口腔ケアは、誤嚥性肺炎の予防に直結する重要な日常ケアです。歯だけでなく、義歯や舌苔のケアも含めて、毎日の習慣として丁寧に続けていきましょう。

ABOUT ME
高橋
高橋
言語聴覚士
現役の言語聴覚士として、高齢者のリハビリに10年以上従事しています。回復期病院・デイサービス・老人保健施設での臨床経験をもとに、認知症予防に役立つ脳トレ情報を発信しています。「なぜこの問題が脳に良いのか」を専門家の視点からわかりやすく解説することを大切にしています。
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