【言語聴覚士が解説】食事中にむせたときの対応方法|家族がとるべき行動と注意点
食事中に家族がむせると、とても心配になるものです。この記事では、むせが起きたときにどう対応すればよいか、また日頃から気をつけておきたいポイントをご紹介します。
むせが起こる仕組み

むせは、食べ物や飲み物が誤って気管に入りそうになったとき、それを外に出そうとする体の防御反応です。むせること自体は、異物を排出しようとする正常な反応であり、むせること自体が悪いわけではありません。むしろ、まったくむせずに誤嚥してしまう「不顕性誤嚥」のほうが気づきにくく、注意が必要とされています(出典:e-ヘルスネット「誤嚥性肺炎」(厚生労働省))。
むせたときの対応

まず、本人が咳をしっかりできるように、背中を軽くさすりながら、咳を続けてもらいましょう。無理に水を飲ませたり、背中を強く叩いたりすることは、状態によってはかえって危険な場合があるため避けましょう。呼吸が苦しそうな様子や、顔色が悪くなる、声が出せないといった様子があれば、ただちに医療機関への連絡や救急対応を検討してください。
むせが落ち着いた後の注意点
むせが落ち着いても安心せず、しばらくは呼吸の様子や顔色を観察しましょう。むせた後に咳や発熱が続く場合は、誤嚥性肺炎につながっている可能性もあるため、早めに医療機関に相談することをおすすめします。
むせを減らすための日頃の工夫
食事中は姿勢を整え、あごを軽く引いた状態で食べてもらいましょう。一口の量を少なくし、よく噛んでゆっくり食べることも大切です。水分にとろみをつけるなど、本人の嚥下機能に合わせた食事形態の工夫も、むせを減らす助けになります。テレビを見ながらなど、気が散った状態での食事もむせの原因になりやすいため、食事に集中できる環境を整えることも効果的です。
頻繁にむせる場合は専門家に相談を
以前よりむせる回数が増えた、特定の食べ物や飲み物でいつもむせるといった場合は、嚥下機能の変化のサインかもしれません。自己判断せず、言語聴覚士や医師に相談し、専門的な評価を受けることをおすすめします。
まとめ
むせは体を守るための反応ですが、頻繁に起こる場合は嚥下機能の変化を示すサインでもあります。正しい対応を知っておくとともに、変化に早く気づき、専門家に相談することを大切にしていきましょう。


